「ふりかえり読本 場作り編」を読んで
はじめに
この記事ははじめてのアドベントカレンダーの4日目です。前日は@nemorineさんのヒエラルキー組織における情報伝達パターンでした。
自分自身アドベントカレンダーは初めてなので楽しみながら書いています。
さて、このアドベントカレンダーではテーマは特に無いので、何を書こうか考えていましたが、 ちょうど技術書典5で販売されていた「ふりかえり読本 場作り編」をPDFで購入し読み終えたので、購入の経緯と読んだ感想を書いてみます。
購入の経緯
これまでアジャイルのプラクティスである「ふりかえり」を社内で何度か取り入れたことがありますが、「前向きな改善案が出ない」「そもそも特定の人しか発言しない」「忙しくてふりかえりの時間がない」など、やってみたものの上手くいかない事が多々ありました。
いろいろと原因はあるのですが、自分のファシリテーション力不足により、ふりかえりを行う理由の共有が上手くできていなかったのと、ふりかえりを行う場作りができていなかった事が大きな原因だと考えています。
また、ふりかえり以外の会議でも、活発な議論ができておらず、もっと有効な会議にするためにも「心理的安全性」が必要なのでは無いか?と考える人が社内でも増えてきていました。
しかし、そもそもどうすれば、良い「場作り」ができるのか? 今までしっかりと学んだことは無い状態だった為、何か良い本などが無いかを探している時にこちらの本を発見しました。
またTwitterで本を探している旨をつぶやいていたところ、てぃーびーさん(@tbpgr)からもオススメの本として紹介もして頂きました。*1
2冊おすすめします。
— てぃーびー (@tbpgr) November 3, 2018
広木大地さんのエンジニアリング組織論への入門に心理的安全性の作り方のページがあります。全体としても非常に有益な本だと思っています。
もう一冊は振り返り読本 場作り編です。
読んだ感想
最後まで読んだ率直な感想としては「ここまでしっかりした内容で1000円? 安い!」です。ふりかえりをこれからやってみる、やったけど上手くいかない人はぜひ手元に置いておくのをオススメします。
内容としては、目次から抜粋すると
- ふりかえりの種類
- チームにありがちな諸症状
- ふりかえりの3つの目的と3ステップ
- ふりかえりにおける場作りとは
- チームのふりかえりの10の流れ
- 心理的な場作りのためのアクティビティ
というもので、ふりかえりの基本的な考え方から、ふりかえりの目的、進め方、場作りのアクティビティ。と一通り学ぶ事ができる構成となっています。 文章自体もとてもわかりやすく読みやすい内容になっているため、あまり時間をかけずに読めるところも良いと感じました。
また、今後「ふりかえり」に慣れていない人が現れた際はこの本の内容で説明することで、簡単に目的などが共有できそうな気がしています。
自分が買って非常によかったと思えるポイントとしては「心理的な場作りのためのアクティビティ」の章でした。
この本を買った目的でもある「心的安全性の場作り」ですが、会議冒頭の短い時間で上手くやることは慣れていない自分では簡単にはできませんでした。そこで、上手にできている人が使っている手法を知りたいと思っていたため、筆者の方が体験したという場作りの手法を20つほど紹介してくれているのは非常にありがたかったです。(自分が知らないものもかなりありました。)
今後状況に合わせてぜひ使ってみたいと考えています。
さいごに
「ふりかえり」について改めて考えさせてもらえる一冊に出会え非常に良かったです。
ただ、実際にやってみないとわからないことはたくさんあるので、この本を参考にしながら改めてふりかえりというものを実践していこうと思いました。
今後、アジャイルで仕事をしていくことになるので、自分自身やチームがより成長し、楽しく仕事ができるように、「ふりかえり」の実践をこの本を傍らにやっていこうと思います。
*1:もう1冊紹介して頂いた「エンジニアリング組織論への招待」は近々読書会をしようと企画しています