「セイチョウ・ジャーニー」を読んで
はじめに
この記事ははじめてのアドベントカレンダーの13日目の記事です。前日は@irasallyさんのbitbucketを我が家の一大プロジェクトの管理ツールとして使ってみたでした。
前回の「ふりかえり読本 場作り編」に引き続き、技術書典5で販売されていた「セイチョウ・ジャーニー」について購入の経緯と読んだ感想を書いてみます。
購入の経緯
この本は5人の方がそれぞれの視点でどのように「成長」してきたのかを題材にして、成長へのヒントをくれる内容となっています。 Twitterでいろいろと話題になっており、ここ最近は後輩等の育成を考える事が多かったので参考になればという思いで購入しました。
簡単な内容の紹介と感想
非常に良い内容なのでぜひ買って読んで欲しいです。ので、詳細は書かず簡単な内容のみとしました。
第1章 ハイスコア・ボーイ : てぃーびーさん
対戦型格闘ゲームを例に、著者が4つの要素で楽しみながらゲームを上達(成長)したのかを解説した内容です。
この内容は著者も書かれている通り、ゲームだけでなくその他の趣味や仕事にも活かすことが出来ると思えました。
4つの要素
- ポジティブフィードバック
- 人のつながり
- 自己目的的行為
- 振り返り
どの要素も楽しみながら成長するには必要不可欠だと感じました。
自分も何かを身につける時の苦しみは
- 結果がなかなか出ない
- 相談相手がいない
などの時によく感じるので、この4つの要素を意識する事で苦しまずに成長出来る環境を構築できるのではないかと思えます。
第2章 スゴクナイ・ジャーニー:Hideさん
著者自身が「すごくない自分がどのように成長したのか」を紹介している内容です。
周りからの評判が悪く結果が出ていない状況からどのように成長したのかのポイントが解説されており、「今現在、上手く行かない、自分はぜんぜんダメだ」なんて思っている人は是非読んでもらいたいです。
この中で非常に参考になったポイントは「どんな自分も好きになる」でした。
自己肯定感は大事ですね。特に自分がダメダメだと思ってしまうと行動する事自体が出来なくなってしまうので、これを高めておくことはとても大切だと思います。 (自分の強みを客観的に理解するために、ストレングスファインダーはやってみたいな。)
著者は自分のことを「すごくない自分」と書いてありますが、自分自身の事をしっかり振り返りしてこんな本を執筆しているという事ですごいと思いました。
ただ、周りがすごい人だらけだったり、理想が非常に高い場合、自分のことを「すごくない」と感じる。きっとこの感覚は誰にでもあるんじゃないでしょうか。 そんな感覚になった時、ここに書いてあることを読み実践してみると少しずつ自信を持って成長できると思います。
自分も今後新しい環境に行くので、もし周りとのレベルの差などで自分がダメダメだと思うときはこの内容を見直してみようと思いました。 また、周りで上手く成長出来ず苦しんでいる人がいればこの内容を紹介したいと思います。
マヨイ・ジャーニー :VTRyoさん
リスペクト元のカイゼン・ジャーニーと同じく、1人の主人公が成長して行く過程をストーリー仕立てで読める内容です。
ストーリー仕立てなのでとても読みやすく、サクッと読めました。またストーリーも良いので主人公と同じような状況の人は刺さる部分も多いのではないでしょうか。
自分の場合、今年になってTwitterやブログでアウトプットすることを始めましたが、ここで書かれている内容と同じような変化があったため、読みながら共感できる部分がとても多かったです。
(アウトプットは大事だと何年か前から思ってはいましたが、思っているだけでなくヘタクソでもやってみることは大事ですね)
Twitterの使い方やどのような方針でフォローしていくかと言ったことまで親切にガイドしてくれている内容なので、まだTwitterを始めて無い人やアウトプットしていない人はぜひ読んでみてもらいたいと思いました。
このストーリーを読み書いてある内容を実践すれば、きっと何かが変わります。
言葉のセイチョウ・ジャーニー:KANEさん
言葉という普段から使っているものに焦点を当て、言葉の成長=言葉を発信した側・受信した側共に、言葉の意味や解釈に相違がないようにするための方法を解説している内容です。
言葉は本当に難しいですよね。自分もよく相手に上手く伝わらない言葉で話しをしてしまい後々に困ったことになるということを経験しているので、非常に興味深く読ませてもらいました。
また、「受信した言葉を成長させる」という聞き手側の考え方も書いてあり、これまで自分ではあまり意識はしていませんでしたが、意識して受信した言葉を成長させようと思いました。
他の章もですが特にここの章は、チームで書かれている内容を共有することで良いコミニュケーションができるチームになると感じました。
行動のハードルを低くするジャーニー:ゆのんさん
成長に必要不可欠な「行動する」こと自体に焦点を当て、どのように行動のハードルを低くするかを解説した内容です。
自分自身、行動すること、特に初めてのことや苦手意識を持っていることに関しては何か行動を起こすということがとても億劫になりがちでした。しかし今年に入り、結果を考えずとりあえずやってみる*1ということをしてみた結果、やる前には考えてもみなかった事がいろいろ起こったという経験をしました。
この章では5つのポイントでハードルを低くする方法を解説しており非常に参考になりました。
- 行動そのものを目標にする
- 行動をふりかえる
- 小さな行動を積み重ねる
- 環境を変える
- 正しさを求めない
それぞれ「そうだよなぁ」とか「そういう考え方はした事がなかったが確かに」と思える内容でとても納得感があります。 自分自身もこの内容を参考に今後さらに行動のハードルを下げてやってみるということを意識していきたいです。
自分のように行動することが億劫になりがちな人は読んでみてほしいです。
さいごに
このように様々な視点で「成長」というものへのヒントをくれるものでした。 成長というものはおそらく人生でずっと向き合わなければならないものだと考えているので、今後その時の状況に合わせ必要と思われるパートを読み直したり、複合して使ってみたりして自分自身や周りの人への成長を助けるための媒体として使っていきたいと思います。
どうやって成長したら良いか迷っている人、仕事を始めたばかりの新人や若手の方々にはぜひ読んでもらいたい一冊です。*2